確定申告は振替納税が有利!

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


確定申告の納期限はもうすぐ

所得税確定申告も残すところ一週間となり、いよいよ大詰めになってきた。申告書を作る作業も大変であるが、申告書が出来上がってから待っているのは納税である。住民税、事業税は年間にわたって分納することになるが、所得税や消費税は原則一括納付となる。

特に消費税については、事業が赤字であっても払わなければならないケースがあり、ある程度事前に準備しておかないと大変なケースもある。今回は、所得税及び消費税の納税方法についてまとめてみたい。

振替納税なら納期限は約1ヶ月延長

所得税、消費税については、上記でも述べた通り、原則一括納付となる。所得税の確定申告については通常3/15(今年は3/15が日曜日であるため、3/16)、消費税については3/31が納期限となる。基本的には、その日までに納付書で一括納付することになる。

ただし、届出を出せば振替納税制度を利用することができる。振替納税制度を適用すると、一定の決められた期日に指定した口座から税金相当額が引き落とされるので、わざわざ納付書を持って納税に行く手間が省ける。

振替納税のメリットはそれだけではない。最大のメリットは納期限が延長される点である。通常、所得税、消費税ともに4月中旬まで納期限が引き延ばされる。今年の振替納付日は、所得税が4/22(水)、消費税が4/27(月)となっており、約1ヶ月間も納期限が延長されることになる。納税者にとって、これはありがたい制度と言える。

実際の手続きとしては、「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」を確定申告書と一緒に提出するだけである。今年の確定申告期限までに提出すれば、今回の納付から振替納税を適用することができる。

振替納税の注意点

適用についてはいくつか注意点がある。振替納税制度は、科目ごとに適用することになるため、ある税目について振替納税を適用していても、他の税目について振替納税になっているとは限らない。

よくあるケースとしては、消費税の免税事業者であった期間に、所得税についてのみ振替納税を適用していることがある。この場合、消費税の課税事業者になっても、消費税には振替納税が適用されていないため、納期限は原則通り3/31となる。振替納税を適用するには、新たに届出が必要である。

また、転居により税務署の管轄が変わった場合にも、新たに振替納税の届出が必要となる。振替納税は税務署ごとに届け出るようになっているためである。この点も見落としがちであるので、注意したい。

さらに納期限を延長するには

振替納税よりもまだ納期限を延長したい場合には、所得税についてのみ、さらに延納制度がある(消費税については延納制度なし)。納期限までに、納付すべき税額の1/2以上を納付すれば、残りの税額の納付を5月末まで延長することができる(今年の場合には6/1まで)。ただし、この制度を利用すると、延納期間中は年4.5%(平成21年現在)で利子税がかかってしまう。延納制度を適用する場合には、所得税確定申告書の所定箇所に延納したい金額を記載しなければならない。

税務ニュース№116


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