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今村 仁

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最新税務ニュース222 2011.4.26
赤字決算において注意すべきこと

●赤字決算法人の税金

5月に入り、3月決算法人は、5月末の申告期限が近付いている。最近は赤字決算法人が約7割ともいわれており、今回の3月決算に関しても、その傾向は大きく変わらないだろう。

赤字決算の場合、税金の心配は要らないように思われるかもしれないが、そうではない。確かに法人税はかからず、地方税も均等割のみ納税すれば済むが、消費税は赤字であっても納税額が発生する。期中から税抜経理をすることによって消費税の納税額を予想し、キャッシュを蓄えておけば、この時期の納税が大変楽になる。預った消費税が日々の資金繰りに紛れないように管理しておくことがポイントである。

また中小企業者等の場合、当期が赤字であれば、欠損金の繰戻還付の可能性がある。当期に発生した税務上の欠損金は翌期以降に繰り越すことができるが、前期が黒字決算で法人税を支払っていた場合には、前期の所得と当期の欠損金を相殺することで、前期に支払った法人税の還付を受けることができる(繰戻還付は国税のみ)。来期に多額の利益が見込まれる場合等には、欠損金を繰り越すという選択肢もあるが、繰戻還付なら、すぐにキャッシュが手に入るという利点がある。このあたりを比較した上で、実行の是非を判断して頂きたい。

●決算をどう締めくくるべきか

赤字決算の場合には、税金もさることながら、そもそも決算自体をどう締めくくりすればよいか、という点が重要となる。一般的には、金融機関に提出することを前提に、決算対策を進めていくことになる。

この時期には既に事業年度が終了しているため、実態を伴う対策は当然不可能である。したがって会計上の処理を選択することによって、着地点を探っていくという作業になる。会計処理は必ずしも1つに決められたものではなく、企業側が任意に選択できるものが多数ある。

例えば、減価償却1つを取っても、中小企業の少額減価償却の特例を使うのか、一括償却を使うのか、それとも通常の減価償却を行うのか、という選択肢がある。赤字額が比較的少ない場合には、これらの会計処理によって、黒字に転換するケースもある。ただし、何が何でも黒字がいいとは限らない。来期を黒字にするために、今期はあえて赤字決算を受け入れるという選択肢もある。現状だけではなく、翌期以降の動向、その中での当期の決算の位置付け等を考えて進めていくのがポイントである。

具体的には、2期連続の赤字や債務超過への転落はできるだけ避けるようにしたい。万が一、債務超過に陥ってしまった場合には、早急に解消できる目途を付けておくことが望ましい。また、最終利益が赤字であっても、営業利益や経常利益で黒字を確保できていれば、同じ赤字決算でも印象は異なる。収入はできるだけ損益計算書の上の方に、費用はできるだけ下の方に計上する努力をしたい(適正な会計処理であることが前提)。

(担当:村田)

 

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