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今村 仁

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最新税務ニュース238 2011.8.23
平成24年から、FX課税を申告分離課税に統一

●FXにまつわる3つの話題

最近、外国為替証拠金取引(以下FX)が話題に上ることが多い。主な話題は3つある。1つは、まず円高である。8月に入ってから、円高の動きが急速に加速し、8月22日現在、円ドル相場は1ドル76円台で推移しており、戦後最高値の水準になっている。FX取引をされている方には、大きな影響があると思われる。

2つ目は、レバレッジ規制である。8月1日からFX取引に対するレバレッジ規制がさらに強まり、最大証拠金倍率が25倍に引き下げられている。

3つ目は、税制改正である。先日6月30日に、平成23年度税制改正の一部が施行され、所得税におけるFX課税についての改正が決定した。今回は、この3つ目の話題について解説する。

●従来のFX課税の仕組み

FXには、「店頭取引」と「取引所取引」の2種類がある。どちらも「雑所得」に該当するのだが、これまでは、この2種類のFXに対してそれぞれ別の課税方式が適用されていた。

「店頭取引」のFXに対しては、総合課税が適用されていた。この場合、FXによる雑所得は他の所得と合算される。FX取引で利益が出ており、かつ他に多額の所得がある場合には、高率で課税されてしまうデメリットがあった。一方、FX取引で損失が発生した場合には、他の所得との通算は認められないが、雑所得内での損益通算は可能となっている。ただし、取引所取引による利益との通算はできず、損失の繰越しはできない。

「取引所取引」の場合には、「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税が適用され、他の所得の有無に関わらず、一律20%課税(所得税15%住民税5%)が適用されている。また、FX取引で損失が発生した場合には、他の所得や通常の雑所得内での損益通算はできないが、「先物取引に係る雑所得等」の金額とは損益通算することができる。通算しきれなかった損失の金額は、一定の要件を満たせば、3年間の繰越しが認められている。

●平成24年から「取引所取引」方式に一本化

上記の取扱いが、平成23年度税制改正において改正されることになった。具体的には、これまで「店頭取引」と「取引所取引」で別々だった課税体系が、「取引所取引」の課税体系に一本化されることになる。つまり、「店頭取引」についても申告分離課税、「先物取引に係る雑所得等」との損益通算、損失3年繰越が適用されることになる。改正は、平成24年1月1日以後に行われる取引から適用される。

(参考)「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律案要綱」より一部抜粋

先物取引に係る雑所得等の課税の特例等の対象に、次に掲げる取引に係る雑所得等を加えることとする。(租税特別措置法第41条の14関係)

@ 商品先物取引法第2条第14項第1号から第5号までに掲げる取引で同法に規定する店頭商品デリバティブ取引に該当するものの差金等決済
A 金融商品取引法第2条第22項第1号から第4号までに掲げる取引で同法に規定する店頭デリバティブ取引に該当するものの差金等決済
B 金融商品取引所に上場されていない金融商品取引法第2条第1項第19号に掲げる有価証券に表示される権利の行使若しくは放棄又は当該有価証券の譲渡

(注)上記の改正は、平成24年1月1日以後に行われる先物取引に係る差金等決済について適用する。(附則第43条関係)

(担当:村田)

 

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