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今村 仁

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(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。


最新税務ニュース288 2012.9.4
資産と経費の分岐点


●少額減価償却資産の特例、適用の注意点

中小企業や個人事業者が物を購入した場合、それが資産となるか経費となるかで、利益は大きく変わってくるため、その分岐点を正しく理解しておくことが重要である。経費として処理するためには、取得価額が10万円未満(1単位当たり、以下同様)であるか、使用可能期間が1年未満であるか、いずれかの条件を満たさなければならない。使用可能期間が1年以上で、取得価額が10万円以上の物は、原則として資産計上となる。

ただし、中小企業には特例が用意されている。具体的には、青色申告法人である中小企業者等については、取得価額が30万円未満の減価償却資産については、損金経理を要件として、取得価額全額を事業の用に供した事業年度において損金計上することができる。

この少額減価償却資産の特例を適用するためには、いくつか注意点がある。取得価額が30万円“未満”であるため、ちょうど30万円の資産は対象外となる。なお、30万円未満であるかどうかは、税抜経理か税込経理かによって変わってくる。税抜経理の場合には税抜で30万円未満の資産が対象となる。税込経理の場合には、税込で30万円未満の資産が対象となるため、注意したい。

また、少額減価償却資産の特例の適用を受けるためには、事業の用に供していることが必要となる。例えば、1台当たり30万円未満のパソコンを購入したとしても、事業年度末の段階で箱に入ったまま使用していない、という状態では適用対象外となる。

●一括償却資産も活用する

少額減価償却資産の特例には、適用限度額が設定されており、年間300万円が限度とされている。設備投資の多い業種の場合には、この300万円基準を超えてしまう場合がある。このような場合は、一括償却資産の特例を利用する。

一括償却資産は、取得価額20万円未満の資産について、3年均等償却が認められる特例で、少額減価償却資産と違って、青色申告法人である中小企業者等に限定されていない。また、一括償却資産は償却資産税がかからないというメリットもある。中小企業や個人事業者は、少額減価償却資産と一括償却資産をうまく使いこなして頂きたい。

(担当:村田)

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